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皮膚科形成外科医院池野クリニック

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2022.01.12

「置かれた場所で 咲けないときは 逃げてもいいよ 咲けるところへ」

No.476

本がお好きな方々は、この言葉に似たタイトルの本をご存じかも知れませんね。数年前からベストセラーになっている「置かれた場所で咲きなさい」です。キリスト教のお偉いシスターさまがお書きになった、それはそれは素晴らしいご著書です。

 

しかし今は、このコロナ禍、「置かれた場所」は人それぞれ、何もワルいことはしてないのに苦しい切ない、今日食べるもの、今日寝るところのない方々もたくさん出ています。心ならずもそこへ「置かれてしまった方々」がいらっしゃいます。「死にたい」と思われる方々、自死者までが増加しています。

そうでなくとも、ご自身がマジメにやっていても、どうも上手く行かない、求められているモノがわからない…と生きづらさをお感じの方々もいらっしゃると思います。

 

今日のタイトルの言葉は広島県・妙慶院さまの山門前の掲示板に書かれていたお言葉です。

お寺の山門(入口)掲示板を使った、この仏教伝道は「掲示伝道」と呼ばれ、すでに100年以上の歴史があるそうです。私は高校まで京都におりましたので、道すがら、時に気合いを入れてもらったり、励まされたり、癒されたりしてまいりました。

 

浄土真宗に属される江田 智明さまと言う僧侶が、もう何年も前から運営されている、

「輝け!お寺の掲示板大賞」と言う企画があり、使用しているのはネットのみ、かかる費用は賞品代のみと言う低予算企画にも関わらず、2021年には全国から宗派問わず2,887作品が集まったそうで、そのうちの一つが上記の言葉です。

 

運営者として江田和尚さまはすべての文言にお目を通され「新潮社」から「お寺の掲示板」なるご著書も出されています。江田さまによりますと、コロナ禍以降は掲示板の内容が徐々に変化。やはり、先の見えない状況の中ですこしでも人々の不安を取り除きたい」とお考えになった寺院関係者が増え、それと同時にそのような言葉を求めている方々も実際たくさんいらっしゃったわけで、掲示板には「人々の不安を和らげる言葉が増えた」そうです。

 

上記の文言はとてもとても優しくてユーモアも感じます。江田さまはこれを紹介するにあたり、「生き続けてほしい」「逃げることは恥ではない」ことを訴えられました。結果、この文言と紹介記事は、この企画歴代トップのページヴュー数となったそうです。しかしこの反響の大きさは決して喜ばしいことではなく、社会でどれだけ多くの人が疲れ、追い詰められているかを実感されたそうです。

 

たとえ、今戦争をしていない平和な日本でも、どなた様もが安心・安全な場所を確保できているとは言い切れません。もし万一、ご自身の置かれた場所が 非人道的な場所だったり、危険を感じるような場所だったとしたら「逃げることは恥ずかしいことじゃない」、それどころか「逃げなくてはダメですよ」、つまり「逃げてもいいから生き続けてください」これを江田さまは強く訴えられました。たくさんの方々のお心に響くのは自然なことだと思います。

 

全ての方が死ぬまでがんばりつづけることは不可能です。がんばれなくて、またはがんばりすぎて、ボーッとしてしまう人間をも決して見捨てないのが、江田さまの属する浄土真宗の阿弥陀仏と言う仏さまだそうです。最後にもう一つ、お笑い番組の定番セリフのひねりのようですが、ユーモアの中に優しさを感じる言葉をご紹介します。

 

「ボーッと生きてもいいんだよ」(石川県・恩栄寺さま)

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