池野皮膚科形成外科クリニックではVCローション、VEローション、リン酸ビタミンC等でニキビ治療を行っております。アクセスは銀座一丁目駅からが便利です。

皮膚科形成外科医院池野クリニック

池野皮膚科形成外科クリニック
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2023.06.05皆さまご心配なく、ご安心を。保険証&マイナンバーカードに関して

No.501

このところクリニックで、気にかけていらっしゃる方がとても多いので、今日は「結論」から申し上げます。

保険証が廃止されても……

「マイナンバーカード(以降マイナと呼びます)保険証でも、マイナの代わりの保険資格証明書でも、どちらでも全く同じ、これからもこれまで通り診療させていただきます。」 

2024年の保険証廃止が発表されました。しかし保険証入りマイナがなくても、その代わりに「保険資格証明書」が発行されますので、これまでと全く変わることなく保険診療をさせていただけます。当院は必ずずっとマイナ保険証でも保険資格証明書でも、ご来院者様は、いちように、大いに歓迎いたします。

マイナ作成は「任意」であり、税金のような「義務」ではありませんので、作りたい、欲しいとご希望の方だけがお作りになるモノです。しかし「マイナの漏洩などによる事故、トラブルについて国は一切の責任を負いません。」と小さく書かれている( 注、参照 )ので、すべてはご自身のお気持ち次第と言うことになります。便利だから作る方がいらっしゃる一方で、怖いから作らない方がいらっしゃっても何の不思議もありません。報道ではまるで「マイナ保険証にしないと診療を受けられなくなる」と錯覚させるような言い回しをされることがあります。これでは何だかあおられているかのような気分になりますが、マイナ保険証を持たなくてもあなた様には一つも非はありません。

 マイナ、これにはお顔写真と住所、生年月日…が記載され、あなた様であることの何よりの本人確認書類となります。保険証を入力しておけば(これをひもづけと呼びます)保険証資格、病歴…が記録され、カード1枚で日本全国どこでも保険資格はもちろん、これまでの病歴・治療歴を見ることができ、急病でも早急な処置が受けられます。同じくマイナに銀行口座をひもづけすれば、そこへ公金の振り込みをしてくれます。さらにさらに、カードを作成すれば5,000円分、保険証をひもづけすれば7,500円分、銀行口座をひもづけすれば7,500円分、合計20,000円分のポイントまでいただけるの手厚さです。ゆくゆくは免許証、パスポートまで1枚のカードで対応できるようになるそうで、素晴らしく便利なカードですね、マイナ。すべてが完璧に行けば……

 

ただ、なぜかここ(2023年5月18日あたり)に来て「これはちょっとマズいなあ、怖いなあ…」と思うような事例がいくつも公表され始めています。例えば…

①   ご自分のマイナに誤情報が、他人の情報が入っていた。名前、住所がちがう、珍しいところではお母様とお嬢様のお顔写真が入れかわっていた、期限切れで更新したのにデータは古いままで使えなかった…(これらが7,000件あまり)

②   保険証をきちんと入力したつもりが、医療機関で受付機に通したところ、全くの別人の情報が出てきた。驚いて各所に問い合わせたところ、どこにも責任の所在がなく、いわゆる「たらい回し」され、最後「マイナポータルサイト」に行きついたものの、そこで見たものは他人様の病歴だった。当然お相手がその方のご病歴を目にしている可能性はあります。

③   別人の口座情報が入っていた。どこかに自分の口座情報が見ている人がいる。

④   コンビニエンスストアで戸籍、住民票、印鑑証明…を取ったら、別人のものだった。(さすがにこのサービスは一旦中止されています)

⑤   マイナ作成、保険証資格、銀行口座情報を入力したが、もらえるはずのポイントは他人に付与されていた。

 

ここからは医療機関側からの報告です。(埼玉県の先生方へアンケート’23.5/15現在70%の先生が以下のトラブルをご経験)

⑴  読み取り装置がなかなか上手く読み取ってくれない。機種によって縦方向に入れるもの、横方向に入れるモノがある、どれだけ試しても「エラー」表示。

⑵  資格のある方のマイナを「資格がありません」、その逆の表示もあり。保険料をしっかりお支払いになり保険資格をお持ちなのに「保険資格なし」と機器が表示してしまったら、とても心苦しいことながら保険診療扱いができずやむを得ず10割負担していただくしかありません。保険診療は保険証番号があって初めて保険診療が成り立つものだからです。

⑶  機器やカード運用の不具合を改善すべく、自治体、関係部署に連絡しても、こちらもたらい回しで一向に回答が出ない。

 

もちろんご便利にお使いの方もたくさんいらっしゃることでしょう。でも、万一落とした紛失した場合、顔写真から個人情報が拡散されてしまわないか?(少し前にはあれだけ「個人情報保護」を大きく掲げていたのに)、保険証、中でも(究極の個人情報である)病歴を他人に見られてしまわないか? 口座番号を悪用されないか? もろもろ拡散されないか?
もし万一ご自身が過去何らかのカードトラブル被害を一度でも受けていらっしゃる方なら特に、マイナ自体に警戒されて当然です。そこへ上記のような誤りが続々と報告され始めたら、警戒にいっそう拍車がかかります。ところで上記①~⑤の件、最近の数字かと思っておりましたが2022年11月末日までに報告された件だけでした。報告すらされていない件も多数、担当者によると「ほとんどが入力する人間のミスであり、制度のミスではないので報告しなかった。」日数から考えるともっと大きな数字になりそうです。過去の氷山の一角です。 

 とてもお忙しい方やお体の不自由な方々はたくさんいらっしゃるのに、そこには何のケアもなく「全国民マイナ保険証」などはムリがありすぎだと感じています。あまりのムリに国を相手に提訴しておられる方々もいらっしゃいます。人間はミスをする動物とわかっていてなにゆえこんなに急ぐのでしょう? ちなみに政府は10数年前、「住民基本台帳」なるものに着手、住民それぞれに「住基カード」を発行して「住基ネット活用を」と躍起になっていた時期がありましたが、住基ネット、あれは一体どこに行ったのでしょう?

 

 現在すでにとてもご便利とお感じの方々はどうぞカードをしっかり大切にお持ち歩きください。怖いからと警戒されて作っていない方々もその心配はごく当然な心情なので、決してワルいことをしているわけではありませんからご安心ください。政府の発表は二転三転するので必要が出たらまたここでお知らせいたします。

梅雨時お体をお大事にね。

 

注:利用規約23条 「損害について一切の責任を負わないものとする」

  デジタル庁はマイナポータル利用規約23条「免責事項」で「デジタル庁は、本システムの利用及び利用できないことによりシステム利用者または他の第三者が被った損害について一切の責任を負わないものとする」と明記している。

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